精神科の薬というと、
「飲むと変になってしまうのではないか」
「依存になって、薬漬けになってしまうのではないか」
「薬には頼らずに、自分の力だけで治したい」
等、様々な良くないイメージを持たれることが多いと思います。
まず安全性ですが、何段階もの治験を行った上ではじめて処方薬となりますので、市販のサプリメントよりもはるかに安全であると考えます。依存などの副作用も、適切な知識を持ったうえで服用すれば、必ずしも恐れることはありません。
現代の精神医学では、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れることで、様々な症状が起こると考えられております。精神科の薬は、そのバランスの乱れを整えるように作られています。ですから適切に使うことで、回復までにかかる時間を大きく短縮することが出来ます。
当院では、適応のある方には薬物治療をお勧めしますが、必要最低限にするように努めております。また、薬を希望されない患者さんには、生活指導やカウンセリングなど、他の治療法を提案いたします。
「こころ」の症状は一人一人違うのですから、治療法も一人一人違うのは当然です。専門医としての立場からアドバイスしつつも、患者さんそれぞれの希望に寄り添って、適切な治療を進めて参ります。